コクチョウ

コクチョウ

<概要>
 見たとおり黒いのでブラックスワン、コクチョウ(黒鳥)との名がつくがハクチョウの仲間。オーストラリア、ニュージーランドに生息。オーストラリア内陸部の乾燥地帯を除く全土に生息している。オオハクチョウやコハクチョウなどのように渡りは行わず、季節や環境の変化により国内移動する漂鳥で、オーストラリア唯一の固有のハクチョウ属。

<生態>
 本来、日本には生息しないが、茨城県水戸市・水戸偕楽園、滋賀県長浜市・長浜城、新潟県水原町・瓢湖などの全国の公園で飼われている飼い鳥で野鳥ではない。
 くちばしは赤く、先端付近に白色の斑点がある。虹彩は赤色。羽毛は全体が黒色だが、初列風切羽から二列風切羽の外側にかけてが白色。
 幼鳥は羽毛は白色でくちばしは黒色、成長するにつれて羽毛が黒くなり、くちばしは赤褐色から赤色へと変わっていく。食性は草食性で、主に水草を食べる。また、水辺に近い場所や陸上でも、採食することがある。
 繁殖期は場所によるが4月から9月。つがいは一生の間、継続する。コクチョウは湖の浅瀬や島に草を積み上げた直径約1.5mの巣作る。
 普通、毎年同じ巣を利用し、必要があれば修復したり立て直す。通常、4-6個を産卵し、雌雄ともに抱卵する。
 オスとメスは共に巣を守り、一旦ひなが飛べるまでに育つと、家族でえさを探す姿が良く見られるようになる。
 乾燥期に湖沼の水が少なくなると水を求め、数百羽の群れになり移動を行う。夜間飛翔することが多い。

<声>
 「フォー、フォー」

<見分方法>
 コハクチョウ程度の大きさであるが、羽根が黒いので見間違えることはない。但しも国内に野生種はいない。