カモハクチョウ

カモハクチョウ

<概要>
 一見、ハクガンのような雰囲気をしている。繁殖期はアルゼンチン南部やチリ南部などの南アメリカ南部で生息するが、冬季はより温かなアルゼンチン北部、ウルグアイ、ブラジル南部、パラグアイなどへ北上し越冬する。
 全身の羽根は白く、翼は短く幅広く、外側初列風切の先端が黒い。尾羽は短く丸みを帯びる。嘴は幅広く、ピンク色。水かきが発達しており、後肢の色彩はピンク色。
 オスの成鳥は虹彩(角膜と水晶体の間にある薄い膜。瞳孔の大きさを調節して網膜に入る光の量を調節する)が赤や黄色で、幼鳥やメスの成鳥は虹彩が暗褐色である。
 その鳴き声から「コスコロバスワン」と呼ばれている。

<生態>
 湖沼に生息する。非繁殖地では200-300羽に達する大規模な群れを形成することもある。植物食傾向の強い雑食で、主に水生植物や種子を食べるが昆虫、甲殻類なども食べる。水辺や浅瀬を徘徊し、採食を行う。
 浅瀬にヨシなどを積み重ねた巣を作り4-7個(平均6個)の卵を産み、抱卵期間は約35日である。

<国内飼育先>
 ●福岡県大牟田市・大牟田市動物園(国内では、ここだけに飼育されている)